生活全般の見直し(運動、食事、習慣)
M字ハゲの改善を目指すなら、生活習慣を無視することはできません。
悪しき生活を見直すことで、血流改善や頭皮環境の正常化など、育毛に良い効果が期待できますので、運動不足、偏った食事、悪しき習慣などに心当たりがある人は、できることから一つ一つ改善しましょう。
運動編
運動不足が健康を阻害することは広く知られています。
運動には、筋トレなどの無酸素運動と、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動があります。
このうち、育毛に役立つのは有酸素運動です。
それでは、
について解説します。
有酸素運動とは?
有酸素運動とは、筋肉に軽い負荷をかけながら長時間続けることができる運動です。
激しいスポーツや、筋トレとは違って酸素をたっぷりと体の中に取り入れながら運動することによって、脂肪をエネルギーとして燃焼するため、ダイエットに効果的な運動として有名です。
ダイエットの他にも、体力アップ、心肺機能アップ、血流改善、生活習慣病の予防などさまざまな効果が期待できます。
運動を始めてからしばらくは体内のエネルギー源のみをつかうため、脂肪をエネルギーとして使うまでには約20分の運動時間が必要です。
つまり、ジョギングをはじめて20分までは有酸素運動ではなく、20分を過ぎてから有酸素運動に切り替わりますので、最低でも30分以上は運動を続ける必要があります。(参考:有酸素運動とは | 健康長寿ネット)
有酸素運動には、
- ジョギング
- サイクリング
- ウォーキング
- ランニング
- ヨガ
- エアロビクス
- 体操
- エアロバイク
- 階段昇降
- ピラティス
など、たくさんの種類があります。
有酸素運動で期待できる育毛効果
ストレス発散
現代社会に生きる私たちは、仕事や家庭環境、人間関係など常にストレスと隣り合わせの環境の中にいます。
ストレスを感じると血管が収縮して、血流が悪くなってしまいます。
そのため、こまめに発散しないと、頭皮の血行も悪くなって育毛の妨げになってしまいます。
体内に酸素をたくさん取り入れながら行うウォーキングやジョギングのようなゆったりとした有酸素運動は、精神と体をリラックスして、ストレスを発散することが分かっています。(参考:体を動かす|厚生労働省)
血行促進
有酸素運動は血管に良い運動とされています。
運動すると心拍数が上がりますので全身の血流が良くなり、それにともない全身の血管が拡張します。
血管が拡張すると、頭皮の毛細血管までスムーズに血液を循環できるようになり、より多くの栄養を毛乳頭まで届けることができます。(※参考:運動の健康効果「心臓・血管を若々しく保つ」 | NHK健康チャンネル)
DHTの排出
育毛における運動の主な役割はストレス発散と血行促進なのですが、じつはM字ハゲの改善に役立つ効果がもう一つあります。
それはDHTの排出です。
M字ハゲが進行するのはAGAが発症しているからで、そのAGAはDHTと呼ばれる体内で生成された脱毛物質が原因で進行します。
このDHTは汗と一緒に排出されるため、運動して汗をたっぷりかくとAGAの予防や対策にも役立つことになります。
サウナでもいいのですが、運動したほうが他の育毛効果が得られるので効率が良いと言えます。
どんな運動がいい?
誰にでも向き不向きがありますので、自分が続けられそうな運動を選んで継続しましょう。
外に出ることが好きならウォーキングやジョギングもいいですし、室内が良い人はエアロビやヨガなどのエクササイズや、ラジオ体操もいいですね。
面倒に感じる場合は、テレビを見ながら踏み台昇降をしたり、エアロバイクに乗るのもいいでしょう。
運動が苦手な人は、仕事帰りに1駅歩いたり、通勤や買い物のときに自転車の乗るだけでも有酸素運動になりますので、自分の生活スタイルの中に上手に組み込んでみてくださいね。
食事編
毎日の食事もM字ハゲの進行に関係する要素です。
食生活のポイントは、
です。
1日単位では何も変化がないことでも、数年単位で見るとかなり大きな差がつきますので、未来の自分をイメージして今日からでも食生活を見直しましょう。
髪に良い栄養
私たち人間の体は食事から摂取する栄養で作られています。
これは人間だけではなく、動物も同じです。
栄養が身体作りに重要なのは皆さんもご存じの通りですが、髪の毛も栄養が足りなければ抜け毛が増えたり、細毛になってしまいます。
力強い髪の毛を育てるためには、髪の毛の成長に必要な栄養素を毎日の食事から摂る必要があるのですね。
毎日の食事でしっかりと髪に良い栄養をとる生活を心がければ、今生えている髪の毛をより長い期間維持できる可能性が高くなります。
髪に良いのはどんな栄養素?
タンパク質
タンパク質は、筋肉や血液、臓器、爪などさまざまなものに使われる重要な成分です。
髪の毛を構成するのも「ケラチン」と呼ばれるタンパク質です。
タンパク質は、臓器や血液、筋肉など生きるために必要なものから優先的に使われるため、不足するとケラチンの生成量が少なくなって薄毛や抜け毛として現れてしまうのです。
タンパク質は体内で「アミノ酸」に分解されて小腸から吸収されて色々なタンパク質として再構成されるのですが、ケラチンを生成するアミノ酸の多くは体内では生成できない「必須アミノ酸」ですので、食事から摂るしかないのですね。
■タンパク質を多く含む食材
タンパク質の量(アミノ酸スコア)が高い食材は、
- 肉類(豚肉、鶏肉、馬肉など)
- 魚類全般
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)
- 卵
- 穀物類(白米、玄米など)
- 豆類(アーモンド、ごま、大豆など)
毎日バランス良く食事をしていれば無理をしなくても摂れそうな食材が目立ちますね。
亜鉛
髪の毛の主成分の「ケラチン」は、アミノ酸から作られると上で説明しましたが、ケラチンを作る働きを担うのが亜鉛です。
つまり、亜鉛が不足すると良質なタンパク質を一生懸命摂取しても、髪の毛を作ることができないのです。
タンパク質(アミノ酸)を髪の毛の材料とすると、亜鉛は大工のよう役割なのですね。
亜鉛は不足しがちな成分ですので、カキなどの貝類や牛肉、卵黄、煮干しなど、亜鉛が多く含まれる食材を毎日の食事にプラスしましょう。アーモンドやゴマにも含まれますので、アレンジレシピを試してみるのも良いと思います。(亜鉛が多い食材は、こちらのサイトで詳しく書かれています。)
食事でとるのが難しい人は、亜鉛サプリの飲むのもいいですね。
ダイソーで15日分100円で買えますので、とてもお手軽&リーズナブルに亜鉛を補給できます。
1日10mgが目安
男性の最大摂取量は45mgとされています。
これ以上亜鉛を取りすぎると、めまいや嘔吐などの症状が現れる可能性があります。
貧血や神経障害のリスクもあるようですので、くれぐれも取り過ぎには注意しましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群は、タンパク質の吸収効率をアップする作用があります。
また、細胞の生まれ変わりを促進する作用もありますので、育毛には欠かせない栄養素と言えます。
ビタミンE
血行促進作用があり、毛根部への栄養の供給がスムーズになります。
頭皮に良い食事
脂質や糖質が多い食べ物は、頭皮の皮脂過剰や頭皮の血流を悪化する原因になります。
ファストフードやインスタント食品は、栄養バランスよりも味そのものに重点を置いているため、食べ過ぎると頭皮環境が悪化するリスクが高いです。
スナック菓子や、甘いスイーツの食べ過ぎにも注意しましょう。
食べたいときもあると思いますが、重要なのは食べる量と頻度です。
毎日栄養バランスを意識した食事を心がけているなら、少し多めに食べてしまっても大きな問題ではありません。偏った食事を続けている人は、まずは毎日の食生活を見直すことから始めましょう。
習慣編
日頃何気なく行っている習慣も、抜け毛や薄毛の原因かもしれません。
などは、日頃から気を付けなければM字ハゲの進行を早くしたり、改善率が低下してしまう原因になりますので、悪しき生活習慣は見直したほうがいいでしょう。
禁煙する
タバコを吸うとビタミン類が大量に消費されるため、健康や育毛に良くないとされています。さらに、ニコチンの作用で血管が細くなって血流が悪くなることも育毛に悪いとされる理由です。
M字ハゲを改善するためには禁煙が一番なのは言うまでもありませんが、どうしてもやめられない人は、タバコの本数を減らす「節煙」や、ニコチン量の少ないタバコに切り替えることからはじめましょう。
アルコールを控える
飲酒によって体内に入ったアルコールは肝臓で分解されて無害な物質に変わるのですが、その分解する過程で髪の毛をつくるために必要な「アミノ酸」を消費してしまいます。
お酒を大量に飲むと、その分アミノ酸も多く消費されて髪の毛が作られにくくなってしまうため、薄毛の原因となるのです。
また、アルコールを大量に飲む日を続けると、肝臓が休む時間が少なくなるため肝機能が弱ってしまいます。
肝機能が弱ると、ビタミンやミネラルなどの髪の毛の形成に必要な栄養素の吸収率が低下してしまうのです。
毎日お酒を飲んでいる人は、飲酒の量を減らすように心がけ、週に2回以上は休肝日を作りましょう。
そして、晩酌する日にはビタミンやミネラルが豊富な野菜やキノコ、海藻類などをつまみにしたり、〆に肝臓の働きを助けるオルニチンを多く含むシジミ汁を飲むようにするといいですよ。
質の良い睡眠
髪の毛は寝ている間に作られますので、睡眠時間はしっかりと確保しましょう。
また、睡眠の質もとても重要です。
- 部屋を暗くする
- テレビやラジオは消して寝る
- 枕やマットレスなどの寝具を変える
- お風呂にゆっくり浸かってリラックスした状態で寝る
- リラクゼーション効果のある音楽を聞いたあとに眠る
など、ちょっとの工夫で睡眠の質を高めることができます。